岡山大学病院薬剤部の牛尾聡一郎特任助教が、国立研究開発法人科学技術振興機構（JST）の「大学・エコシステム推進型 スタートアップ・エコシステム形成支援（研究開発費：2,558万円）」に採択されました。
　本事業は、令和 2年7月に内閣府が選定した「スタートアップ・エコシステム拠点都市」において中核となる大学・機関の連携により、大学を中心としたエコシステムの形成を推進するための起業支援・人材育成支援プログラムです。大学から生まれる優れた技術シーズの実用化やアントレプレナーシップ（起業家精神）を有する人材の育成を強力に支援し、コロナ後の社会変革や社会課題解決に繋がる社会的インパクトの大きいスタートアップが持続的に創出される体制の構築を目的としています。
　牛尾特任助教は本事業において「Medical-EdTech（薬剤師学習支援システム）」を題目として申請し、採択に至りました。今回の採択を受けて牛尾特任助教は、「日々、大きく変化する医療現場において、薬剤師の役割も大きく変わってきました。薬剤師は、これまで以上に医師・歯科医師と連携して、安全な医療の提供に貢献しなければなりません。Medical-EdTechは、いつどこでもバーチャル上で実践に基づくアウトプット重視の薬学教育を受けることができます。また、共同研究先の岡山大学薬学部との連携によって、臨床現場の実状に合わせた臨床教育環境の確立が可能になり、薬学部生は実践的な薬学知識やスキルを身につけ、臨床現場において即戦力となることが期待されます。このような取り組みを通じて、薬剤師の臨床能力の向上が質の高い医療の提供につながるように精一杯尽力する所存です」とコメントし、研究活動に対する意欲を見せました。
　本学は、2022年5月に広島大学をはじめ共同機関6大学とともに「大学発新産業創出プログラム（START）スタートアップ・エコシステム形成支援（令和3（2021）年度補正予算及び令和4（2022）年度当初予算）」に採択されています。今後も、大学の革新的技術シーズを基に SDGs の達成や地域の社会課題解決にも資する社会的インパクトの高い大学等発ベンチャーの創出を推進していきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学病院 薬剤部
TEL: 086-235-7641