7月12日、災害からの復興とまちづくりをテーマにしたシンポジウムを創立五十周年記念館で開催しました。
平成30年7月の西日本豪雨では、発災直後から本学の教職員や学生が大学の知見を生かして、地域と連携しながら支援活動を展開しました。
シンポジウムの基調講演で、那須保友学長は「5年前のことを自分事と捉えてほしい。今後も次の災害に備える必要がある。岡山大学は様々な技術を取り入れて地域に貢献していきたい」と話しました。
続いて行われた復興・復旧に関わった本学関係者の報告には、被災地域の水没した古い手紙、びょうぶなどの歴史資料を修復する活動を行った文明動態学研究所の今津勝紀教授、氾濫した河川で起きたバックウォーター現象のメカニズムをシミュレーションを使って明らかにし、命を守るための避難のタイミングなど住民の危機意識の向上を図る活動を行った学術研究院環境生命自然科学学域の前野詩朗特任教授、水没した真備記念病院の全機能を他の病院に移す「病院避難」を行った岡山大学病院救命救急科の飯田淳義特任助教が登壇しました。
また災害当時、本学の学生ボランティアとして、復興支援を行った妻澤優希さん、板谷尚弥さんもそれぞれの経験を報告。現在、真備町にある倉敷市立薗小学校で養護教諭として勤務する妻澤さんは「学生ボランティアとして被災地の子どもの学習支援などを行った経験を生かして、子どもたちの気持ちに寄り添いたい」と話しました。
報告の後、国土交通省中国地方整備局岡山河川事務所、気象庁岡山地方気象台、NPO法人まちづくり推進機構岡山や倉敷市の関係者も加わり対談を行いました。対談では、住民目線での防災マップや被災体験をまとめたDVDの作成など、災害の記憶を風化させないため、ソフト面での取り組みの重要性が語られました。
岡山大学はこれからも、総合大学としての知見を生かして、地域に貢献していきます。
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平成30年7月豪雨災害から5年、復興を支えた本学の総合知と災害レジリエンスをテーマにしたシンポジウムを開催
2023年07月19日