本学の学生が9月18~22日に岡山県真庭市で実施された「森林・木材・木造建築に関するワークショップ」に参加しました。このワークショップは本学グリーンイノベションセンターと真庭市役所との共同で開催され、岡山大学・岡山県立大学・岡山理科大学の3大学から計32人の学生(学部生21人、大学院生11人)が参加。学生は林業による素材生産から木材の加工・流通・製品化を経て建築物等へと至る過程について、フィールドワークを通して学びました。ドローンによる森林測量実演では、実際に学生がドローンを操作し、その難しさを肌で感じたり、沼田木工所での視察・ヒアリングではオーダーメードで作成される役物についての理解を深めるなど、座学では知ることができない現場の雰囲気や緊張感を肌で感じた様子でした。ワークショップには建築のみならず、森林生態や情報工学など様々な学問分野に興味を持つ学生が集いました。本学からはグリーンイノベションセンターの中村昇教授(特任)、学術研究院環境生命自然科学学域の鳴海大典教授、福本晃治准教授(特任)、アルワシャリ ハモード准教授らが現地指導や引率にあたりました。
初日の18日には本学教員から「建築業界における木材の利用動向」について、真庭市役所の石井裕隆産業観光部部長からは「真庭市における林業・木材産業の現状と課題」について講義を受けました。
19日から21日にかけては、森林施業の現場を始めとして、ドローンによる森林測量やデータ解析、原木市場や製材所、CLT(Cross Laminated Timber)工場、木質バイオマス集積基地やバイオマス発電所、大型CLT建築や古民家リノベーションの実施例など、木材サプライチェーンの「川上」から「川下」まで、数多くの現場で視察やディスカッションを行ないました。また、最終日の22日に真庭市庁舎で開催された討論会では、初日から取り組んだアイデアソンの成果を市役所職員や木材産業関係者に報告するとともに、活発な議論が行なわれました。
今回の活動を通して、学生は木材サプライチェーンを俯瞰的に見通す視野を持つとともに、各所のプロフェッショナルとディスカッションをすることで、木材産業が抱える課題について多くの新たな気づきを得ることができました。参加した学生からは「木材産業には解決が難しい多くの課題があるが、若い世代に木材に対する理解を深めるサークル活動など、学生でもできることにチャレンジしたい」といった感想が聞かれました。
このワークショップは真庭市の木材産業に関わる関係者の協力、真庭市学外研修等開催支援制度による支援を受けて実現しました。
【本件問い合わせ先】
岡山大学自然系研究科等総務課(グリーンイノベーションセンター担当) 山﨑征洋
TEL:086-251-8004
E-mail:gicenter8004◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
本学学生が真庭市で「森林・木材・木造建築に関するワークショップ」に参加
2023年09月28日