本学工学部環境・社会基盤系環境マネジメントコースは8月26~30日、「OU course in the NTU-UR-OU Exchange Program: Research Experiences in the field of SDGs Field Environmental Science」(以下、岡山大学コース)を開催しました。今回のプログラムには、環境マネジメントコースの2年生6人、3年生1人が参加し、国立台湾大学(NTU)からは学部生8人と引率教員の蔡瑞彬(Tsai Jui-Pin)准教授、スリランカルフナ大学(UR)からは学部生4人と引率教員のDewpura Acharige Lilisiya Leelamanie教授が来学しました。
開講式では、難波徳郎工学部長による開催のあいさつの後、九鬼康彰環境マネジメントコース長によるコース紹介、本学学生による岡山の文化紹介が行われました。参加学生は8講義(講師:前田守弘教授、近森秀高教授、中田和義教授、勝原光希助教、宗村広昭准教授、辻本久美子准教授、哈布尓助教、九鬼康彰教授、森也寸志教授)を聴講し、午後のラボツアーでは、最先端の研究活動に触れました。研究発表会では、講義やラボツアーで学んだことを他のグループや教員に向け紹介しました。また、フィールドトリップでは、児島湾締切堤防耐震工事の現場を訪問し、農林水産省中国四国農政局岡山南土地改良建設事業所の須山修二次長から、締切堤防耐震化工事の概要説明を受けた後、工事現場を見学しました。さらに、同農政局四国土地改良調査管理事務所の協力を得て、国営かんがい排水事業である香川用水土器川沿岸地区を訪れ、満濃池土地改良区の浅野雅也事務局長、岡田東地域活動組織(あやうた地域広域協定の一構成組織)の籏岡正一代表、株式会社ウエスコの齊藤光男氏から、農業水路における環境配慮工法や水生動物保全、農業用水の運用、世界かんがい施設遺産である満濃池の概要などについて説明を受けました。
また、岡山大学コースに先立ち、8月11~17日には、NTUコースが台北で実施され、本学からも岡山大学コースに参加した環境マネジメントコースの7人が参加しました。NTUコースでは、開会式、キャンパスツアーの後、土壌環境における温室効果ガス排出と炭素隔離、流域管理・モデリング・分析、循環経済技術・都市グリーン工学、不飽和土壌水浸透、水資源管理・システム動的モデリング、気候変動の水文スペクトル分析、建築環境における気候変動対策などの講義を受けました。また、象山公園や農業用水路施設を訪問し、座学で学んだことの応用事例を見学しました。
本活動を通して、3大学の学生は環境研究の考え方や他大学の最新研究成果などについて学ぶとともに、他国の学生と英語でコミュニケーションできる楽しみを感じることができた様子でした。また、工学部や環境生命自然科学研究科がこれまで取り組んできた教育研究活動の成果をアピールする機会となったことにより、今後の教員・学生交流や共同研究についても議論を進めることができました。これを契機に、工学部環境マネジメントコースでは、学生および教員の海外交流をより一層活発に進めたいと考えています。
本交流事業は2022年度から毎年実施している双方向プログラムで、JSTさくらサイエンスプランおよび株式会社ウエスコから支援を受けています。
本プログラムの詳細はこちらをご覧ください。
【本件問い合わせ先】
学術研究院環境生命自然科学学域 教授 前田守弘
TEL: 086-251-8993
国立台湾大学、ルフナ大学と教育交流プログラムを実施
2024年09月09日