国立大学法人 岡山大学

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高度な知識と未来思考で社会変革を導くナレッジワーカーとして博士人材の育成へ~OU-SPRING 2024 Summer Research Symposiumを開催~

2024年09月25日

 本学は9月10日、「OU-SPRING 2024 Summer Research Symposium」を本学津島キャンパスの自然科学研究科棟で行いました。
 本シンポジウムは、本学が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」に採択を受けて実施している岡山大学次世代研究者挑戦的研究プログラム(OU-SPRING)の認定者に対して、トランスファラブルスキルや異分野融合研究能力の強化促進、人材交流等を目的として実施しているものです。OU-SPRING認定者らが各自の研究を他の専門分野などの人たちにわかりやすく紹介したポスターを作成し、掲示する「ポスターセッション形式」で開催。OU-SPRING認定者73人のほかに、本学若手研究者アカデミー会員の教員や博士前期課程学生ら約25人が参加しました。
 冒頭、本学の那須保友学長から「本学では研究ポリシーにおいて、みなさんを学生ではなく、研究者の一員とみなし、挑戦的研究に取り組めるようにさまざまな支援を戦略的に実施しています。このシンポジウムなどを活用し、異分野の方々と互いの交流を深めるとともに自分の専門性を自身の専門分野だけで生かせる狭いものではなく、他分野にも移転可能な専門として生かせる能力のあるナレッジワーカーとして成長して欲しい」と開会のあいさつがありました。
 その後、OU-SPRING認定者らは、3グループに分かれ、自らの研究についてポスタープレゼンテーションを行い、他の認定者や来場した学生、教職員らと活発な議論を交わしました。
 また、OU-SPRING認定者による、特にユニークだと思った発表や工夫されている発表に対する投票も実施。投票の結果、大学院自然科学研究科の林姫花さんの「幼若期ハンドリングによるラット・ヒト間の愛着形成を制御するオキシトシン受容体神経回路」の発表が最優秀発表賞に、大学院医歯薬学総合研究科の合原勇馬さんの「Nuclear PD-L1 facilitates disseminative activity by suppressing MCRIP1 in triple-negative breast cancer cells」、大学院環境生命自然科学研究科のIMRAN SHAHINさんの「Cl- transport Properties of Rice OsHKT1;1-V2 Variant」、同研究科のPAN SHIJUNさんの「Enhancing Riparian Management with AI and Multi-Platforms: Efficiency-improved Infrastructure and Environmental Monitoring」の発表が、優秀発表賞に選ばれました。
 閉会にあたっては、本事業の事業統括を務める菅誠治教学担当理事・上席副学長が「自身の専門領域を専門ではない方々に説明すること、専門外の領域の研究者の話を聞いてそれを理解することは、これからの研究生活あるいはそれ以外の場面において非常に重要です。今回のような多種多様の専門領域の方々が集まってお互いに議論ができる機会を積極的に活用してさらに研究者として自身を磨いてほしい」とあいさつしました。
 シンポジウム後には、同キャンパスで交流会も開催。冒頭、OU-SPRING事業の事業統括補佐を務める佐藤法仁副理事・副学長・上級URAからあいさつとともに、今後の活動への期待を込めたコメントがありました。その後、那須学長からも長時間のシンポジウム参加への労をねぎらう言葉とともに最優秀発表賞と優秀発表賞の4人に対して表彰状授与が行われました。
 その後参加者は、那須学長や教職員らとともに、大学院生活や将来の進路などさまざまな話題を活発に交わしました。最後は、本事業統括支援である本学研究・イノベーション共創機構の大塚愛二特任教授からあいさつがあり、より良い研究者活動を祈念して交流会を終了しました。
 本学は大学院生を「学生」ではなく「研究者」として取り扱っており、今回のシンポジウムも一人の研究者としての矜持を持ち、アカデミアや産業界などさまざまな場で活躍できるために自らの能力を伸ばすこと、人的ネットワークを拡大することなどを重点においています。今回のシンポジウムではOU-SPRING認定者の約半数がポスタープレゼンテーションを行っており、残りの半数は12月に開催予定の第2回シンポジウムで発表予定です。本学では今後も全学を挙げて、新たな研究・イノベーションを創出する研究者等の育成を戦略的に実施します。
 また、OU-SPRING認定者と同プログラムを利用したことのある在学生、卒業・修了生により構成する同窓会「OU-BRIDGE」の新設により、今後、「岡大発ナレッジワーカー」としてさまざまな場で活躍する国際同窓生ネットワークを確立し、OUコミュニティとして多面的な交流を促進していきます。引き続き、研究ファーストを掲げる地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の“研究者”らの活躍にどうぞご期待ください。


〇岡山大学次世代研究者挑戦的研究プログラム(OU-SPRING)について
 本学では、2021年2月に文部科学省補助事業「科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業」に採択され、「岡山大学科学技術イノベーション創出フェローシップ(OUフェローシップ)」を創設。さらには2022年9月に国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」に採択されました。
 2024年度からは両事業を統合し、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」の採択を受けて、名称を「岡山大学次世代研究者挑戦的研究プログラム(OU-SPRING)」として運用しています。
 2024年度分の認定者については、昨年9月に募集し、書面審査及び面接審査の結果、応募者延べ86人の中から49人を選定しました。



【本件問い合わせ先】
研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課
E-mail:ou-fellowship◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
岡山大学研究・イノベーション共創機構HP OU-SPRING

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