本学と財団法人津山慈風会・津山中央病院は7月26日、「岡山大学・津山中央病院共同運用/がん陽子線治療センター」を津山中央病院敷地内に開設し、平成28年3月の開業を目指すと発表しました。陽子線や重粒子線などの粒子線治療を行う施設は現在、全国で11施設のみで、本センターが完成すれば、中四国地方初の粒子線治療施設となります。
同日行われた記者発表で、本学の森田潔学長と財団法人津山慈風会の浮田芳典理事長は「今後の医療や保健サービスの方向を広げる取り組み。本センターの開設で岡山県の医療産業都市化を推進し、県北部の活性化にも貢献したい」とあいさつ。岡山大学病院の金澤右副病院長が本センターの概要について詳しく説明しました。
がん治療では電磁波のX線を用いた放射線治療が主流ですが、粒子線は腫瘍に集中して照射することができ、周辺の正常な臓器への影響が少ないという利点があります。今後、がん患者の半数程度がこうした放射線治療を受けることが予想され、本学でも導入を検討していたところ、津山中央病院から陽子線治療センター開設への協力依頼があり、本学と同病院が共同運用することになりました。
津山中央病院は本学に寄付講座「陽子線治療学講座」を設置し、同講座の教員を中心に同センターでの診療や研究、人材育成を行います。また、岡山大学病院は「陽子線治療外来」で広く患者を受け入れ、同センターと患者を結びます。
【本件問い合わせ先】
岡山大学病院病院長室
TEL:086-235-6749
(13.07.26)