本学は9月26日、農林水産省「革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)」のうち、「工学との連携による農林水産物由来の物質を用いた高機能性素材等の開発分野」の研究拠点を支援する公募(補完)研究に採択されました。
農林水産・食品産業は、食を通じて、人の生命や健康の維持に直結している点や人が自然環境に手を加えることで継続する産業であることから、その研究には医学、工学、理学など様々な異分野との境界領域が存在しています。本事業では、これら異分野領域との融合共同研究を前面に打ち出し、新たな発想のもと、革新的な技術創造促進を目指します。
今回、本学大学院自然科学研究科(工学系)の木之下博准教授が代表を務め、「農林産物由来の物質を用いた高性能・高環境性・低価格なナノ潤滑添加剤の開発」という課題のもと、主に間伐材から潤滑油の性能を高めるナノ潤滑添加剤を、世界に先駆けて開発します。これが実用化すれば、環境性が高く、高性能・高品質な潤滑添加剤を低コストで供給でき、自動車などのさらなる低燃費化が達成されると予想されます。
本学は、以前より岡山大学異分野融合先端研究コアなどを運営しており、異分野研究分野で様々な実績を残してきています。本事業でも「革新的ウイルス対策技術分野」の研究拠点を担っています。また、平成25年8月に文部科学省が全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての高い研究力を有しています。これらの強みを最大限に利活用しつつ、本事業でも社会を革新する研究開発を精力的に推し進めていきます。
革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)」の公募(補完)研究における審査結果について(農林水産省):http://www.s.affrc.go.jp/docs/ibunya/index.htm
【本件問い合わせ先】
大学院自然科学研究科(工学系)准教授 木之下博
TEL:086-251-8034
(14.10.02)