本学は8月29日、内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）」の「エネルギーキャリア」（管理法人：科学技術振興機構（JST））の研究開発に本学の研究開発が採択されました。
　SIPは、内閣府「総合科学技術・イノベーション会議（CSTI）」が、府省の枠や旧来の分野の枠を超えて、マネジメントを主導的に行い、科学技術イノベーションの実現を目指すもので、複数の課題が設けられた事業です。
　今回、JSTが管理する課題「エネルギーキャリア」（プロジェクトディレクター：村木茂東京ガス株式会社取締役副会長）に本学大学院自然科学研究科（工学系）の冨田栄二教授と河原伸幸准教授が参画。点火プラグに火花を飛ばすと、まず混合気がプラズマ化されてから燃焼が開始します。このとき、点火プラグに光ファイバ付を埋め込んでおき、センサ化しておきます。光ファイバを通してプラズマから発せられる光を分光器で分析します。このようにして、水素をシリンダ内に直接噴射するエンジンでの点火プラグ近傍の水素と空気の混じり具合を計測します。本方法によって、最適な水素噴射の特性を決定することができるなど、二酸化炭素の排出がゼロの水素エンジンの開発に役立ちます。
　本学は、平成25年8月に文部科学省が全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学（国内19大学）の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ（研究大学）：岡山大学」としての高い研究力を有しています。また、文部科学省事業「革新的イノベーション創出プログラム（COI STREAM）」などの社会実装を目的とした研究開発を進めています。これらの強みを最大限に利活用しつつ、本事業でも私たちの生活環境を劇的に変える研究開発を精力的に推し進めていきます。

エネルギーキャリアについて（JST）：http://www.jst.go.jp/sip/k04.html

【本件問い合わせ先】
大学院自然科学研究科（工学系）教授　冨田栄二
TEL：086-251-8049

(14.09.01)