本学は10月30日、本学の強みである医療系分野の研究成果について、革新的な基礎研究や臨床現場、医療産業等に結びつく成果を英語で情報発信するWebレター「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」をVol.16を発行しました。
2012年より本学では、研究成果や知的財産活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年4回発行。国際科学雑誌「Science」を扱うAAAS(米国科学振興協会)のメーリングリストを利用し、世界の研究者等にニュースやトピックスを交えて配信し、本学の海外への情報発信を強化と国際的知名度の向上を推進しています。
OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、強みある医療系分野の更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行。
本号では、大学院医歯薬学総合研究科(医学系)細胞組織学分野の板東哲哉助教、濱田良真日本学術振興会特別研究員らが報告した、コオロギの脚が元に再生する仕組みについて紹介しています。
フタホシコオロギの切断された脚が元通りの形に再生できるのは、エピジェネティック因子が脚の形づくりに関わる遺伝子を調節することに起因することを世界で初めて解明。再生において重要なステップである再生芽形成、細胞増殖、再パターン形成過程をエピジェネティクスという側面からひもとくことで再生現象を解明し、再生能の低いヒトでの再生医療に応用されると期待されます。
本学は、平成25年8月に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の構築のため、強みある分野の国際的な情報発信を力強く推進していきます。また、強みある医療系分野から生み出される成果を社会や医療現場が求める革新的技術としてより早く届けられるように研究を推進していきます。
な おOU-MRUは、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施されています。
Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.16:Epigenetics research traces how crickets restore lost legs
<Back Issues:Vol.8~Vol.15>
Vol.8:Light-responsive dye stimulates sight in genetically blind patients (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)松尾俊彦准教授、大学院自然科学研究科(工学系)内田哲也准教授)
Vol.9:Diabetes drug helps towards immunity against cancer (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)鵜殿平一郎教授)
Vol.10:Enzyme-inhibitors treat drug-resistant epilepsy
(大学院医歯薬学総合研究科(薬学系)井上剛准教授)
Vol.11:Compound-protein combination shows promise for arthritis treatment (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)窪木拓男教授)
Vol.12:Molecular features of the circadian clock system in fruit flies (大学院自然科学研究科(理学系)吉井大志准教授)
Vol.13:Peptide directs artificial tissue growth (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)松本卓也教授)
Vol.14:Simplified boron compound may treat brain tumours (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)道上宏之助教)
Vol.15:Metamaterial absorbers for infrared inspection technologies (大学院自然科学研究科(工学系)石川篤助教)
<参考>
Okayama University e-Bulletin://www.okayama-u.ac.jp/user/kouhou/ebulletin/
【本件問い合わせ先】
広報・情報戦略室
TEL:086-251-7293
E-mail:[email protected]
(15.10.31)