◆発表のポイント
- 岡山大学病院で企業の開発担当者が臨床ニーズ探索を実施しました。
- 医療現場の負担が増す中、現場作業において負担を感じていることや困りごとを抽出しました。分析の結果、ユーザビリティーにこだわった吸引器が求められていることが分かりました。
- 企業にて吸引器を設計開発し製造販売認証を取得。令和6年2月26日発売予定です。
岡山大学病院(岡山市北区)と株式会社三幸製作所(さいたま市西区)は、臨床現場のニーズ探索、分析などをもとに電動式低圧吸引器を共同で研究しました。
研究においては、株式会社三幸製作所の開発担当者が岡山大学病院の看護師や臨床工学技士とともに臨床現場のニーズ探索や試作評価を実施しました。看護師からは吸引準備、吸引中、吸引後において作業のやりにくさを感じていることが、また、臨床工学技士からはメンテナンス作業において、やりにくさを感じていることなどが挙げられました。
本研究成果をもとに、株式会社三幸製作所にて設計開発を進め、ユーザビリティーにこだわった電動式低圧持続吸引器が完成しました。シンプルな構造で、吸引作業やメンテナンス作業がしやすくなりました。医療従事者の負担軽減が期待されます。
◆研究者からひとこと
(開発担当者の声) ・ヒアリングやアンケート、試作機について助言をしていただいた医療従事者の方々に感謝します。 ・ユーザビリティーに特化した製品ができました。シンプルながらかゆいところに手が届く製品です。 |
(臨床工学技士の声) ・どの業界でも、商品たるもの「使い勝手が良く、安くて長持ち」を目標にしているはずです。 使い勝手は現場の意見が一番。安くて長持ちは製造の意見が一番。 うまく調和すれば、目標に近い商品ができあがります。 |
<詳しい内容について>
医療現場のニーズから生まれた電動式低圧吸引器を研究開発~ユーザビリティーにこだわり、医療従事者の負担を軽減~
<研究に関するお問い合わせ>
岡山大学病院新医療研究開発センター 教授
(次世代医療機器開発部 部長)
櫻井 淳
(電話番号)086-235-6979
<電動式低圧吸引器に関するお問い合わせ>
株式会社三幸製作所
営業企画部・甲斐 圭祐
(電話番号)048-624-8121