◆発表のポイント
- 岡山大学とメタバース国内最大手のクラスター株式会社が連携し、メタバースを活用した患者支援の研究開発を開始しました。
- 医療分野におけるメタバース応用の先駆的事例として、未来の医療変革への波及効果が期待されます。
岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)医療情報化診療支援技術開発講座の長谷井嬢准教授(整形外科)は、2023年よりメタバースを用いた革新的な患者支援活動を開始しました。この活動は、小児・AYA(思春期・若年成人)世代の希少がん患者さんを中心に、全国の医療施設を繋いで交流するものです。しかしながら、その活動をより加速させるためには技術的なハードルも多く、課題解決について悩みながらも、2024年6月までに合計12回のメタバース交流会を実施してきました。
この活動が評価され、この度、国内最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスター株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:加藤直人、以下「クラスター社」)が、長谷井准教授の研究に対する連携・協力を決定しました。この協力関係により、「患者同士の孤独感を解消する仮想空間の実現」を目指すメタバース活用法の研究が大きく前進すると期待されています。クラスター社が個人の研究活動と連携するのは今回が初めてであり、この画期的な協力関係は医療分野におけるメタバース応用の飛躍的な発展につながる可能性を秘めています。
◆研究者からひとこと
メタバースは医療分野に革命をもたらす可能性を秘めていますが、まだ医療における活用はれいめい期にあります。このような状況下で、国内最大級のメタバースプラットフォームを運営するクラスター社が私の研究に対して連携・協力を表明してくださったことは、大変な名誉であり、同時に大きな責任を感じています。この画期的な連携は、私個人の研究を飛躍的に前進させるだけでなく、医療分野全体におけるメタバース応用の発展に大きく寄与するものと確信しています。クラスター社の協力のもと、患者さんにより満足度の高い、革新的な医療サービスを提供できるよう、全力で開発に取り組んでまいります。この連携が、医療とテクノロジーの融合における新たな節目となり、未来の医療の形を変える一歩となることを期待しています。 | 長谷井准教授 |
<詳しい研究内容について>
メタバースが医療を変える ~岡山大学とクラスター社が挑む患者支援~
<お問い合わせ>
岡山大学 学術研究院医歯薬学域(医)
医療情報化診療支援技術開発講座
准教授 長谷井 嬢
(電話番号)086-235-727