本学の槇野博史学長らは5月22日、新型コロナウイルス禍における学部生の声を聞き、今後の教育活動体制の構築に活用するため、本学学部生10人と、遠隔会議システムを利用して懇談会を開催しました。
懇談会には槇野学長のほか、佐野寛理事(教学担当)・統括副学長、伊野英男副理事(教育、戦略的IR/IE)、吉川幸全学教育・学生支援機構基幹教育センター(実践教育部門)准教授、石田衛全学教育・学生支援機構 基幹教育センター(CTE部門)准教授が出席。学生は、医学部、教育学部、経済学部、工学部、農学部、文学部、法学部、理学部などの、社会人を含む計10人が参加しました。
本学では感染拡大防止のために大学への入構を制限し、全学で全ての授業をオンライン実施しています。槇野学長は「現在さまざまな支障があると聞いています。直接皆さんの声を聞き、今後大学として行っていくべきことを考えたいと思います」とモニター越しに学生にあいさつ。学生からは、「中長期的な見通しがつかないことが不安」、「学生の声が大学側へきちんと届いていないのではという懸念がある」、「遠隔授業のノウハウを熟知している教員とそうでない教員で、学生の学びに差がつくのではないか」、「支援金が本当に必要な学生に届いていないのではないか」といった厳しい現状や意見が挙がりました。特に本年度新入生からは、「大学の授業自体初めてなので、突然始まった遠隔授業で戸惑うところも多く、期末試験などに向けてもどの程度理解していればいいのかといった目安もよくわからない」といった切実な不安が寄せられました。
一方で「生活にメリハリをつけるため、また集中力を高めるために、友人と通話をしながら勉強している」、「授業動画を何度も見返したり、字幕を介して学びを深めている」といったように活用の工夫をしている学生たちの声も。今後の要望として、「遠隔授業の標準型を全学で共有し統一感のある学びを提供してほしい」、「遠隔授業でもディスカッションの活用を望む」などといった意見が集まりました。
さまざまな学生の声を受け、槇野学長は「今回明らかになった課題に取り組むにあたり、本学で重要になることはさまざまなパートナーシップです」と話し、教員間のパートナーシップ、教員と学生とのパートナーシップ、職員とのパートナーシップなど、より強い絆と連携が重要であると述べました。伊野副理事は、本学が本年度立ち上げた、より効果的な教育実践と、教員同士や学生との密接な連携を支援する部門Center for Teaching Excellence(CTE)を中心に教育改革を進めていると述べ、引き続き学生の意見に耳を傾けていきたいと話しました。最後に佐野理事が、「大学として予想していなかった事態に直面し、学習活動や学生支援において十分でない部分もある中、今後第二波、第三波の可能性にも備え、学生の皆さんからの率直な意見や今回の経験を改善や準備に活かしたい」とあいさつし、閉会となりました。
本学では、新型コロナウイルスの影響下においてもよりよい教育体制を整えていくため、今後も継続して学生の意見を取り入れ、教職員と学生の共創のもと、持続可能な教育の充実を目指します。
【本件問い合わせ先】
全学教育・学生支援機構 基幹教育センター(CTE部門)
石田 衛
Mail: mamo◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
槇野学長らが学部学生とオンライン懇談会を開催 新型コロナウイルス禍における学部生の声を聞き、今後の教育活動体制の構築に活用
2020年05月27日