部門長のご紹介
部門長 |
高柴正悟 — Shogo Takashiba — |
専門医 |
日本歯周病学会 (歯周病専門医・指導医)
日本歯科保存学会 (歯科保存治療専門医・指導医)
日本口腔検査学会 (認定医) |
専門分野 |
歯周病学,歯内療法学 |
歯周科部門とは,「人材育成,社会に役立つ研究,SoLAを目指す臨床」そんな想いで活躍している診療科です。SoLA,それはソフトランディング・エイジングです。80歳で20本の歯という8020の達成者が過半数という時代になりました。人生90年を見据えた健康長寿を達成するために,細菌との相利共生の生活と,命の終末ではなく生涯の終わりという終生の考えで,ゆったりと加齢を楽しみませんか? アンチ・エイジングで悩まず,SoLAで自然に加齢を重ねる生活スタイルを提案します。
主な対象疾患
歯,歯髄組織,歯周組織に生じた炎症性・非炎症性病変,すなわち,歯周病・歯肉増殖症,歯髄炎・根尖性歯周炎,う蝕を対象として,歯周病治療,歯内(根管)治療,う蝕(むし歯)治療を行っています。特に歯周病では,以下の診断と治療を行います。
- 歯肉炎(プラーク性・非プラーク性歯肉炎,歯肉増殖,妊娠性歯肉炎)
- 慢性歯周炎(咬合性外傷,喫煙関連歯周炎を含む)
- 全身疾患関連歯周炎(糖尿病,心臓病,関節リウマチ,白血病,AIDSなど)
- 侵襲性歯周炎(若年期に急速に歯周組織が破壊する歯周炎):センターを参照
- 遺伝疾患に伴う歯周炎(家族性周期性好中球減少症,Down症候群,Papillon-Lefèvre症候群など)
- 壊死性潰瘍性歯肉炎・歯周炎
- 口腔感染(臓器移植・がん(免疫力低下状態)や糖尿病)
これらは,口腔内の感染・慢性炎症の除去と病態の改善を基本としており,口腔機能の回復をめざします。
診療内容と特色
歯周科部門では,歯周・歯内疾患など硬組織である歯の周囲の病気を対象とした診断・治療を行っています。特に,口の中の細菌感染と炎症への対策に関して,患者さんに専門性の高い高度な医療を提供しています。また,日本歯周病学会および日本歯科保存学会の認定研修施設として,専門性の高い医療水準を保ち,患者さん個人個人の病態に沿った治療を行っています。
- 目的:口の健康から全身の健康に寄与すること
- 治療方針:根本的治療によって口腔内の感染源除去と機能回復を図り,治療後の口の機能を長期的に維持できるように歯周支援治療を継続します。
- 注意点:生活習慣病のひとつである歯周病の治療期間は,長期間(年単位)に渡ります。
- 配慮点:主治医から治療方針・計画について十分説明を受けていただき,納得・同意を得た後に治療を開始します。
【歯周疾患】
成人に多い慢性歯周炎から若年者から発症する重度な侵襲性歯周炎まで,確実な歯周基本治療を行い,歯周組織再生治療から口腔機能回復治療,さらには歯周病安定期治療(SPT)まで,年単位での治療をしっかりと行います。生活習慣病の状態やライフステージに沿わせて歯と口の機能を守ります。また,近隣の歯周病専門医や認定医への紹介も行うSPTネットワークを活用して,生涯に渡ったフォローアップを準備しています。
【歯内疾患】
顎骨内に膿が溜まる(膿瘍)状態となる根尖性歯周炎の治療として,歯髄のあった部分(根管)の変性物(細菌を含む)を機械的に除去して根管を緊密に封鎖することで,膿瘍部分の治癒を促進します。そのためには,歯科用の断層撮影(CBCT)と歯科用顕微鏡を組み合わせた治療や外科的な治療(歯根端切除・逆根管充填,意図的再植)を積極的に行います。そして,長期間にわたって歯根尖周囲組織の再生と歯の機能をフォローアップします。
研究について
症例を元に,研究のアイディアを醸成します。そして,基礎的な研究を開始し,その成果を臨床への橋渡し研究として展開しています。
- プラスミノーゲン遺伝子変異と木質性歯周炎
- 一卵性双生児での歯周病原細菌の違い
- 多根管の下顎小臼歯の歯内療法
- 外傷性歯牙破折に起因する急性椎体前膿瘍
-
味覚障害を有する糖尿病患者に対するアプローチ
- 歯周病菌のIgG抗体価検査による感染性心内膜炎の病態評価
- 無歯顎患者の致死的な敗血症の原因となった薬剤性顎骨壊死
- ビタミンC欠乏による歯肉過剰増殖症
- 歯内治療が原因で菌血症となった単心室症患者例
さらに,がん治療中に多い口内炎への予防的対応として新規の口腔粘膜保護材を開発し,特定臨床研究を実施中です。
プレスリリース
診療実績
歯周病態学分野のホームページをご覧ください。
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スタッフ紹介
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