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岡山大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科Department of Otolaryngology–Head and Neck Surgery

学生・研修医の皆さんへFor Students & Residents

先輩からのメッセージ

浦口 健介 (2011年 富山大学卒)
耳鼻咽喉・頭頸部外科医になろうと決めたきっかけ

 私が耳鼻科に興味を持ったきっかけは、耳鼻科が耳・鼻・喉という幅広い領域に対して内科・外科的なアプローチで診断・治療ができるといった点です。特に、耳鼻科で扱う臓器は生活に欠かせないものであり、また境界領域の疾患が多く、他科と連携をして診断・治療にあたる事により幅広い知識を得られる点が魅力的でした。また、外科系に興味はあったのですがハードなイメージが強く自分がやっていけるかどうか不安がありました。最終的な自分のキャリアをどう築くのかがその時点では想像できなかったので、内科的分野も選べる事ができる耳鼻科は理想的でした。最終的には耳鼻科の中でも頭頸部外科というバリバリの外科を選びましたが…

岡山大学の耳鼻科に入局したきっかけ

 私が岡山大学に入局した理由としては、岡山大学が中四国を始め多くの関連施設があった点です。その時は一つの地域に留まらず色々な所で生活してみたいという単純な考えでしたが、最終的にはとても良い決断をしたと思います。その理由として、多くの上司や施設の下で色々な種類の技術や知識を学べたからです。どんな医師にも得手不得手があり、全ての領域の診療や手術を完璧にできる人はいません。また施設によって力を入れている分野も異なり、多くの病院での研修を通してそれぞれの上司が得意としている技術を学びました。都会と違い他の病院に簡単に紹介するわけにもいかないため、患者さんを自分達の施設で何とかしなければ、という責任感も生まれました。

入局してよかったこと

 入局時は漠然と「臨床に力をいれて、幅広い領域を診られる良い医師になりたい」と考えていました。岡山大学の耳鼻科は臨床・研究・教育をしっかり行っていくため、レジデントにも積極的に学会参加を勧めていました。私も上司の先生に指導していただき、オランダで開かれた国際学会に参加したのが自分の進路を決めるきっかけになったと思います。各国の発表を聞く事で、日本の良さや海外の良さを学び、グローバルな視点で日本の良い所を広め、海外の良い所を取り入れたい、と思うようになりました。そのためには、日本の医療を見直し、世界の医療を学ぶ必要があると考え、留学を目指すようになりました。

現在のお仕事

 海外留学に向かって努力し、医局の先輩の留学先を引き継ぐ予定となっていました。しかし、残念ながら新型コロナウイルスによる影響で中止となりました。教授と相談したところ、海外留学に行くはずだった期間を自分の興味がある分野を学ぶために使わせていただける事になりました。そのため、現在は岡山大学の疫学・衛生学分野に所属し生物統計学や疫学研究についての勉強をしています。疫学・衛生学分野を選んだ理由は、良い医師になるには論文をしっかり読み解釈できるようになり、自分達の治療を世界に発信できるようになりたいと思ったからです。今まで当科から疫学・衛生学分野を選んだ先輩はおらず新しいチャレンジとなりましたが、理解をいただき勉強に集中できています。将来的には耳鼻科分野のビッグデータを扱い、より良い医療を提供できるような研究ができるのを目標に頑張っています。

皆さんへのメッセージ

 自分が目指す目標が決まっていない、何となく耳鼻科を考えている学生さん、研修医の先生へ。岡山大学には様々な分野でモデルケースとなる人材がたくさんいます。また、国内留学や海外留学など新しい分野へチャレンジする先生を応援しています。ぜひ、興味がある方は一度見学・話を聞きにきてください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。