本学は、昨年12月22日に文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)に採択されました。本事業はこれまでにない規模の大型の大学支援事業(1件あたり約5年間で55億円)であり、我が国全体の研究力の発展等を牽引する研究大学群を形成するものです。
本学では、岡山大学長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現に向け、J-PEAKSの趣旨に共感し、これを活用するとともに、さまざまなステークホルダーらとともに研究力強化・イノベーション創出戦略を強力に推進しています。
これらの取り組みを中心とした本学の活動状況をタイムリーにお知らせする「岡山大学J-PEAKS MONTHLY DIGEST」の第5号を、9月5日に発行しました。
本号では、前号に引き続きJ-PEAKSの取り組みに深く関係するトピックスについて紹介するとともに、巻頭には「イノベーション創出の知と技のメッカとなる研究基盤整備」と題して、本学がJ-PEAKS事業で推進している取り組みのひとつ(取組3)の概要などを紹介しています。
また巻末には、「イチオシの研究設備」としてカーボンファイバー3Dプリンター「X7」の共同利用について取り上げています。
本学はJ-PEAKSにおいて、単に研究開発拠点を築くだけではなく、地域の中核大学として、我が国を代表する研究大学群として矜持ある歩みを続けるため、“常識”に捉われない大学法人全体の組織・制度改革を実行しています。この改革こそが従来の「学内の一部の組織だけが汗を流す改革」や「“国立大学法人”ではなく、狭い“大学”の枠組みでしか捉えなかった改革」とは異なる点とも言えます。そのため、これらの法人全体の組織・制度改革などについても併せて掲載しており、採択⼤学間に共通する課題について、好事例・ノウハウ等を共有する一助となればと考え、「岡山大学J-PEAKS MONTHLY DIGEST」を刊行しています。岡山大学のみならず、「世界に誇れる研究大学の山脈(PEAKS)」を築きあげようとする挑戦に、どうぞご期待ください。
〇研究・イノベーション共創管理統括部研究協力課の松本尊道主任からのコメント
本学では研究ポリシーに「技術職員を研究従事者との研究パートナーと位置づけ、研究を推進する点で重要な人材であるとともに、社会に対して技術リテラシー向上や普及等を担う技術マネジメント人材として、その育成を広く社会や他機関とともに積極的に行う」と定めており、研究基盤整備・有効活用推進ポリシーにも「本学の共通資産である研究設備・機器は重要な経営資源であり、研究設備・機器とこれらの運用の要である技術職員を『研究基盤』と位置付け」ています。このように明文化することは極めて重要であると考えています。
これらのポリシーに基づき、本学J-PEAKSの取組3では研究基盤(研究設備と技術職員)をテーマに「イノベーション創出の知と技のメッカ」を目指し、①先端研究設備や基盤的な研究設備の充実と共用化の推進、②技術職員の高度化を推進、③他機関との連携を進めています。これらの活動は1大学で閉じた活動ではなく、他大学・他機関と連携した地域全体に裨益する活動として推進しています。共用の統括部局である研究・イノベーション共創機構機器共用推進本部と総合技術部を核に、技術職員や事務職員(研究系、財務系、人事系)、URA、教員、役員のチーム共用体制で取り組みを進め、「イノベーション創出の知と技のメッカ」を目指します。本学のJ-PEASの取組3の活動にご興味のある方は、お気軽に下記のお問い合わせ先までお問い合わせください。
<参考>
・文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
・岡山大学広報「いちょう並木」Vol.105 -J-PEAKS採択特別企画 世界に誇れる研究大学の山脈を築く-
・第1回 岡山大学 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)シナジーセッションを開催~わが国の研究大学の山脈を築くためのシナジーの種をまく~
・JSPS主催「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)キックオフシンポジウム」に那須学長が登壇~わが国の研究大学の山脈(PEAKS)形成のために、「競争」から「共創」への転換で社会変革を!~
「岡山大学J-PEAKS MONTHLY DIGEST」を下記からぜひご覧ください。
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/profile/jpeaks_digest.html
掲載Topics
①取組3「イノベーション創出の知と技のメッカとなる研究基盤整備」についての紹介
②宮地孝明研究教授(自然生命研究支援センター)がAMED「令和6年度慢性の痛み解明研究事業」に採択
③文部科学省「オープンアクセス加速化事業」に採択
④学術研究院環境生命自然科学学域(工)の山内利宏教授が、K Program「サプライチェーンセキュリティに関する不正機能検証技術の確立(ファームウェア・ソフトウェア)」に採択
⑤第1回岡山大学地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)シナジーセッションの様子を岡山大学公式YouTubeで公開
⑥「ダイバーシティ農業による地域イノベーション共創拠点」が内閣府「第2回総合知活用事例」に選定
⑦岡山大学高等先鋭研究院に先鋭研究群(研究特区)として「植物・光エネルギー開発拠点」を認定~わが国屈指の国際競争力を有する研究拠点が研究の卓越性と地球と生態系の健康(Planetary Health)を実現へ~
⑧総合技術部が名古屋工業大学技術部と技術職員組織についての意見交換会と施設・機器見学を実施
イチオシの研究設備 カーボンファイバー3Dプリンターによる部品製作
【本件問い合わせ先】
岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議(担当窓口:研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課)
TEL:086-251-8442
E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています
「岡山大学J-PEAKS MONTHLY DIGEST」のVol.5を発行~文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)に関連する岡山大学の社会変革の取り組みなどを月刊で発信~
2024年09月18日